世界のウイスキー

およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ(製造年)違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。

テイスティング

Whisky Magazine ではウイスキー専門家、作家、愛飲家によるテイスティングを毎号開催し、その情報を皆さんにお届けしています。

推奨ボトル

テイスターが判定したポイントの規定によってSilver Recommended(銀賞)もしくは Gold Editors Choice(金賞)が毎号決定します。


グレンロセス 18年  18年  43.0%

  • 蒸溜所名: グレンロセス蒸溜所
  • 地域: スコットランド
  • ブランド: エドリントン
  • 価格帯: £121-180
  • 入手可能場所: 全世界
  • 掲載号:186号

フィービー・カルバーSCORE8.5

香り
ヒースとセージのようなハーブ香が強い。その後からネクタリンの果肉とハチミツ。クラッカーに乗せたウェンズレデールチーズ。
口に含むとヒースの香りが強まる。軽やかなバニラシングルクリーム、ふんだんなシナモンとナツメグのスパイス、ライ麦芽パンのトーストにバターとマーマレードをたっぷり塗ったような印象。
フィニッシュ
かすかに金属のような後味があり、シェリー熟成らしい余韻を残す。ペパーミントを思わせるフレッシュな印象もある。
コメント
香味が目まぐるしく変化する。スパイスと複雑さのバランスもうまく取れており、楽しめる要素がたくさんあるウイスキー。

クリストファー・コーツSCORE8.3

香り
濃厚なイチゴキャンディー、ラズベリーのジャム、生のブラックベリー。レーズン、シナモンキャンディ、メキシコのタマリンドキャラメル。
口当たりはミディアムボディからフルボディ。果皮が赤いフルーツと、果皮が黒っぽいフルーツの甘味。イチゴ、ラズベリー、カシスなどのハードキャンディを思わせる趣きがある。レーズン入りのファッジ。砂糖煮した洋ナシと焼いたバナナにバタースコッチソースをかけたような味わい。フレッシュなブラッドオレンジジュース。
フィニッシュ
余韻は長く、唾液を誘うような後味。最後はオレンジとシナモンの香りを残す。
コメント
フルーツキャンディを液体にしたような味わいのウイスキー。

グレンロセス 18年  18年  43.0%

  • 蒸溜所名: グレンロセス蒸溜所
  • 地域: スペイサイド
  • ブランド: エドリントン・グループ
  • 価格帯: 26-70
  • 入手可能場所: 全世界
  • 掲載号:158号

ロブ・アランソンSCORE9.1

香り
最初はとても穏やかな香り。その後からクリーミーなバナナマッシュの匂い。甘みが開き始め、バニラポッドとトフィーキャンディーを感じさせる。最後には土っぽくなり、かすかなカビの匂いを放ちながらスパイシーな要素も現れる。
柔らかくリッチな口当たりで舌に絡みつく。やがてオーク風味が台頭し始め、バニラと黒糖を感じさせた後でスパイスに主役を譲る。エスプレッソコーヒーの粉のような感触もある。
フィニッシュ
余韻はかなり長く、オーク香が支配している。プルーンやシェリー漬けのレーズンの風味を残しながらゆっくりとドライに消えていく。
コメント
美しいウイスキー。素晴らしい熟成感とバランスを表現している。

リンジー・グレイSCORE8.9

香り
バタースコッチ、塩キャラメルポップコーン、焼いたヘーゼルナッツなどのアロマが爆発する。そしてレモンの香りで洗われているような感覚。キルシュシロップ漬けのチェリーや、カシスジャムを塗ったトーストを思わせるジューシーな香りも底流している。
炭火で焼いたマンゴー、フレッシュな塩味のポップコーン、濃い目に淹れたミルクティー。砂糖漬けのアーモンドとピーナッツバターの風味も素早く通り過ぎる。舌の奥の方で、キュウリの皮と鎮痛解熱薬(アセトアミノフェン)のような味も感じる。
フィニッシュ
余韻は短い。一貫してピーナッツバターのような後味が残る。
コメント
ピーナッツバターとゼリーサンドイッチを詰め込んだ、ランチボックスのような趣きのウイスキー。